人が怖いのは何が原因?
人が怖いというのは一般的には対人恐怖症の症状の1つです。
人に会うのが怖い、その原因は色々あると思いますが、その一つは人に自分がどう思われるかを気にしているから、だと思います。
人に自分がどう思われるかが気になるというのは、言い換えると、他人の目に映る自分が気になっている状態です。
誰でもどう思われるかは気になる
対人恐怖症になると、人を怖がっているのはダメなことだと思いがちです。
だから、対人恐怖症が治るということは、どう思われるかなんて考えなくて済む状態になることだと思ってしまう方もいます。
でも本当はそうではないのです。
人は誰でも他人にどう思われるかが気になるものです。
だから、外出する際は誰でも身なりを気にします。洋服を着ますし、靴も履きます。もし、人のことを全く気にしなくなったら、例えば、パジャマのまま買い物に行ったりする人もいるでしょう。
ですが、実際はそんな人はほとんどいないわけですね。
ということは、誰でも人は気になっているわけです。人は気になるけど、それはどうしようもできないことだからと割り切っているのです。そうやって割り切っているから普通に外出できるわけです。
ところが、対人恐怖症の方は、そんな風には割り切れない。
対人恐怖症になってしまう方は私を含めて、より良く生きたい、完璧に生きたいと思っているところがあって、だから、怖いなんて思っちゃだめだ、人を気にするようではだめだと思ってしまうことがあります。
ところが、そんな風に怖いなんて思っちゃだめだと思うことが皮肉にも、もっと自分を怖くさせているようです。
じゃあ、どうするか?というと、人が気になるのは当たり前のことと考えることだと思います。
そして、気になるけど、割り切って外出することです。思い切って外に出てみることです。
これを「恐怖突入」と言いますが、対人恐怖症を治すにはとても効果がある治療法だと言われています。
人のことを考えるのをやめる
人が怖いのは、人が気になるのは、簡単に言うと人のことを考えているからだと思います。
例えば、向こうから歩いてくる人がいます。その人のことをあれこれと考えるとその人が気になるし、どう思われるかが気になってしまいます。
これは練習ですが、人とすれ違うような時だったり、前から人が歩いてきたような時は、あえてその人のことは考えずに、何かほかのことを積極的に考えるようにしてみます。
自分の好きなことでもいいし、趣味のこと、なんでもいいです。とにかく人のことではなくて、別のことを考えます。
どうして何かを考えてくださいと言ったかというと、考えないようにしないことが人は苦手だからです。
人のことは考えないでください。こう伝えると、ほとんどの方が人のことを考えます。そうではなくて、別のことを積極的に考える。これがコツだと私は思います。
私たちは全く違う世界を見ている
対人恐怖症の方は、人と会わないように必死になったりすることがあります。人と会わないような場所に住もうとしたり。
そういう方にとって、この世界は非常に住みずらい世界に見えているはずです。
ですが、それはその方にはそう見えているのであって、他の人には住みやすい世界に見えていることだってあります。
何が言いたいかと言うと、私たちが見ている世界というのは、自分というフィルターを通って見えているのだと思うのです。
見えているものに解釈を付けているということだと思います。
そう考えると、すべてのものや人は、自分の見方次第でいかようにも変化することになります。解釈を変えれば、見え方も変わってきます。
海を見て、青くて綺麗だなと思えば、すがすがしい気分になれます。でも暑いし、なんかベトベトするなと思ったら、気分は沈みます。
現実に見えているのは同じ海なのに解釈が変わるだけでこれだけ変わってくる。
だから、この世は1つの世界などは存在せず、見ている人の数だけ別々の世界が存在しているようなものだと思います。
今自分が見ているもの、それは自分の解釈次第でいかようにも変化します。
すべては自分次第で。
だから、人が怖くなったり、人が集まっているような場所が怖くなった時は、自分の解釈を疑ってみることだと思います。
そこには必ず、怖くなるような考え方をしている自分がいるはずなのです。
本当は何事も意味はない。そこに意味を付け加えているのは、自分なのだと私は思います。